Raspberry PIのVimでマウスを完全無効化し、貼り付けを復活させる方法


Raspberry PIにSSHで接続しVimを使用したところ、デフォルトでマウスクリックがビジュアルモードや矩形選択のトリガーとして扱われていました。右クリックでペーストを利用したかったのにビジュアルモードになってしまいイライラするので、本稿では、Vim 側でのマウス機能を完全にオフにする最も基本的な方法を解説します。設定例には実際に .vimrc
に記述すべきコードを示し、それぞれの挙動の違いとメリット・デメリットを比較します。
背景と問題点
Vim はバージョン 7.4 以降、デフォルト設定でターミナルマウスを有効化する defaults.vim
が読み込まれるケースが増え、そのままではターミナルの “選択→中クリックでペースト” が効かなくなっているようです。
特に右クリックを押すと Vim がビジュアルモードに入り、矩形選択 (Visual Block) となってしまうため、普段使いのコピー&ペースト動作がスムーズに行えません。
Vim 側でマウスを完全に無効化する
最もシンプルなのは ~/.vimrc
に以下を追加し、Vim がターミナル経由のマウス操作を一切受け付けないようにする方法です。
set mouse= set ttymouse=
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set mouse=
は Vim 内部でのマウスクリック・ドラッグ操作をすべてオフにします。 -
set ttymouse=
はターミナルからのマウス入力そのものを Vim が処理しないようにするオプションです。
まとめ
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完全にオフにする方法:
set mouse=
/set ttymouse=
だけで最速復旧でき、最も確実です。 -
向いている人:キーボードでの操作がメインで、ターミナル標準のコピー&ペーストを優先したい方に最適です。
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注意点:左クリックによるカーソル移動やドラッグ選択も無効になるため、完全にマウス操作を排除してキーボード主体で使う運用が前提となります。
上記設定を .vimrc
に追加するだけで、Raspberry Pi を含むあらゆる端末上のターミナル版 Vim で従来の貼り付け操作をスムーズに復活させることができます。運用スタイルに合わせてぜひお試しください。