ThonnyとRaspberry Pi Pico互換機でLEDを点滅させる方法


今回は、ThonnyというPython IDEとRaspberry Pi Pico互換機を使って、ボードに搭載されたLEDを点滅させる方法をご紹介します。初心者でもわかりやすいように、初期設定からプログラムの実行までの流れを順を追って説明していきます。
必要なもの
- Raspberry Pi Pico互換機
Pico本体と搭載LED(通常はGPIO25に接続)
- PC
USBポートを備えたパソコン - Thonnyアプリ
Python用の統合開発環境。公式サイトから最新版をダウンロードしてください。
手順
Thonnyの初回設定
- Thonnyを初めて起動すると、初期設定画面が表示されます。
- ここで、「Raspberry Pi (simple)」ではなく「standard」モードを選択してください。
※標準モードにすることで、MicroPythonなどの拡張機能が利用しやすくなります。
2. PicoをPCに接続
- Picoのbootボタンを押した状態で、PCのUSBポートに接続します。
※bootボタンを押しながら接続することで、ブートローダーモードで起動でき、ファームウェアの書き込みが可能になります。
3. ThonnyでMicroPythonをインストール
- Thonnyの画面右下をクリックし、「MicroPythonをインストール」を選択します。
- 表示される一覧から、以下の設定を選びます。
- MicroPython family: RP2
- Variant: Raspberry Pi・Pico / Pico H
- Version: 1.24.1(※通常は最新バージョンを選択すればOKです)
- インストールが完了すると、Thonny画面の右下にMicroPythonがインストールされたボードが表示されるので、正しく接続されていることを確認してください。
4. 新しいスクリプトファイルの作成
- Thonnyの左側に表示されるRaspberry Pi Picoのデバイスツリー上で、右クリックし「新しいファイル」を選択します。
- 新しいファイルの名前を「main.py」とします。
※Picoは電源投入時に自動的にmain.pyを読み込むため、ここに記述したプログラムが自動実行されます。
5. main.pyにコードを記述
作成したmain.pyに、以下のコードを入力します。
import time from machine import Pin led = Pin(25, Pin.OUT) while True: led.value(1) time.sleep_ms(500) led.value(0) time.sleep_ms(500)
このコードは、搭載LEDを500ミリ秒ごとに点灯・消灯を繰り返すシンプルなプログラムです。
6. スクリプトの動作確認
- Thonny上部の実行ボタンを押して、現在のスクリプトが正しく動作するか確認します。
※LEDが規則的に点滅すれば成功です。
7. ボードへのプログラム書き込みと自動実行
- 正常に動作することを確認したら、main.pyをボード上に保存します。
- その後、Picoのリセットボタンを押してボードを再起動すると、保存したmain.pyが自動的に読み込まれ、LEDの点滅プログラムが起動します。
まとめ
以上の手順により、ThonnyとRaspberry Pi Pico互換機を使ってMicroPythonの環境構築からLED点滅プログラムの実行までの流れを確認しました。
- 初回起動時のThonny設定の注意点
- Picoのブートモードでの接続方法
- MicroPythonのインストールと設定
- main.py作成とコード実行の手順
これらの手順を実践することで、MicroPythonを用いた開発の基礎を学ぶとともに、実際にハードウェアを操作する楽しさを体験できます。ぜひ、他のプロジェクトにも挑戦してみてください。